今日は久々に用事ついでの乗りつぶしを行う。ターゲットは大阪の下町を走る路面電車、阪堺電車である。
最近は新居の最寄、向日町からJRから使うことが多い。阪急でもよいのだが、JRのほうが何かと便がよい。その辺の比較・考察は別に機会があればやってみたいと思う。
用事を終え、よく行くパスタ屋でランチを取って、恵美須町へ。最寄りが谷町四丁目なので天王寺のほうが出やすかったのだが、電気街に寄り道したのと、帰りのルートを考えてこっちを選択。
生憎の雨模様の中、電気街を抜けて阪堺線の乗り場へ。やってきたのは単行の、いかにもといった路面電車。12分ごととまずまず本数は多く、乗車率も高い。ミナミと堺の市民の足としてしっかりと機能している感じがよくわかる。
恵美須町からはしばらく専用線を走る。その車窓は、いかにもといった、大阪ミナミの下町。天神ノ森を出ると併用軌道となる。
かの有名の住吉大社の目の前にも停留所がある。その先で併用軌道からはいったんお別れ。途中のあびこ道には車庫があり、ここに本社もある。車庫には最新型からレトロなものまで、多種の車両が留置されている。
あびこ道を出て大和川をわたると堺市内に入る。綾ノ町から再び併用軌道となるが、今度は車道とは分離帯があって、車の進入は無い。だが、信号は車道の信号に沿うので、半・専用といったところか。
なお、堺市内の停留所には路線図が掲示されているが、これが相当の年季モノ。S30年代位の歴史はありそうだ。
ひたすら大通りを南下してきた、半・専用軌道だが、御陵前の先で、完全な専用軌道となる。
しかしまあ、風情はあるのだが、軌道の状態が悪く、乗り心地はよろしくない。私のように、たまに乗るには良いが、毎日乗る人は大変だろう・・・
終点の浜寺駅前に到着。恵美須町からは40分近くかかる。松林に囲まれた浜寺公園が目前だ。ここでは浜寺名物の松露団子をお買い上げ。ここで南海の浜寺公園駅に移動して乗り換えるが、この南海の駅舎も文化財登録されていて、歴史あるものだそうだ。
ここで南海に乗り、住吉大社まで戻って、阪堺の上町線を目指す。
浜寺から住吉は南海の普通電車しか乗る電車が無いのだが、15分毎の上、堺でサザンと急行の退避で7~8分待たされる。なんとも利用しにくい、途中駅利用者の利便性は無視されたダイヤになっている。これなら、1日券を買って、阪堺線を折り返したよかったかも。南海が優れているのは乗り心地くらい。このシート の上質さは、関西民鉄でも随一。
南海の住吉公園の下に、阪堺の住吉公園駅があり、ここで上町線へ。阪堺上町線自体は毎時8本なのだが、この住吉公園まで来る列車は約半分。残りはあびこ道発着となっている。
上町線の住吉公園前からは、ジャンクションの住吉停留所付近をはさんで専用線になっているのだが、帝塚山四丁目から先は併用軌道となっている。ってか、こんな併用軌道で毎時8本も行きかっているのは、結構すごいこと。ちなみに、上町線のほうは阪堺線に比べて、かなり利用率は高い。(阪堺線もそんな閑散路線 じゃないが)しかも、区間利用が多いのが目立つ。やっぱり、都市間連絡というよりも、生活の足といった性格が強いのか。まあ、天王寺まで向かう客が率としては高いのだが。
東天下茶屋の手前で専用軌道に戻る。といっても、専用軌道はすぐ終わり、松虫から先は終点まで併用軌道のまま、ミナミの繁華街、天王寺に戻る。こんな大都会のターミナルに路面電車が乗り入れているってのも、なんともすごい話である。
さんざん、路面電車を乗りつぶして、この日は若干お疲れ気味。天王寺からは、もう乗り換えも立って帰るのも面倒になったので、特急はるかに乗りこんで帰京した・・・