【アーカイブ】乗りつぶし日記 その46 ~あえて誕生日に高野山~

2010.5.7 あえて誕生日に高野山

この日は筆者の誕生日であったのだが、一度は行ってみるかと3Dayチケットを活用し、高野山へと足を延ばしてみた。

とりあえず、こんな行程を立てて行ってきました・・・

近鉄大久保 9:29発 急行 近鉄奈良行き
大和西大寺 9:51着
大和西大寺 10:00発 急行 大阪難波行き
大阪難波 10:38着
(特急パターン)
難波 11:00発 特急こうや 極楽橋行き
極楽橋 12:18着
極楽橋 12:32発 ケーブル 高野山行き
高野山 12:37着
(特急逃し)
難波 11:02発 快速急行 極楽橋行き
極楽橋 12:33着
極楽橋 12:40発 ケーブル 高野山行き
高野山 12:45着
(観光)
(特急パターン)
高野山 16:15発 ケーブル 極楽橋行き
極楽橋 16:20着
極楽橋 16:25発 特急こうや 難波行き
難波 17:46着
(特急逃し)
高野山 16:23発 ケーブル 極楽橋行き
極楽橋 16:28着
極楽橋 16:40発 普通 橋本行き
橋本 17:21着
橋本 17:40発 急行 なんば行き
難波 18:29着
難波 御堂筋線
淀屋橋 京阪 快速特急
中書島 バスor宇治線

あいにくの小雨模様であったが、運動も兼ねて最寄りの大久保駅までは歩いていく。
民鉄縛りの3Dayチケット使うので、高野山へのアクセスは難波での南海乗換一択。
おとなしく、基本ルートの西大寺乗換で難波に向かう。

今回の予定は高野山観光に時間を振っているので、ルートの選択肢はないが、時間の縛りはあまりない。
なので、とりあえず全席指定の特急「こうや」前提の予定で難波に向かうが、すぐ後に快速急行があるので、事前の予約はせずに向かう。

首尾よく、特急「こうや」はかなりの空席があったので、そちらに乗る。
相手なければ仕方なかったが、後続の快速急行はあくまでも通勤形の電車なので、いくらシートの良い南海とはいえ、それに2時間揺られるのはツラい。
特急券も760円で決して高くはないし。

ちなみに、南海の本線では特急「サザン」に通勤形を併結して自由席として扱ってるが、高野線系統の特急にはそれがない。
高野線の場合は、山岳急勾配路線ということもあり、車両長の制限があって、専用車両しか乗り入れできないため、本線のような通勤型併結の特急には出来ないのだろう。
その代わりという意味合いもあって、11:00発の「こうや」のわずか2分後に極楽橋ゆきの快速急行が設定されているのかもしれない。
さて、高野線の車窓だが、「高野線」とは言っても、あくまでも終着が「高野山」なだけであって、しばらくは大阪近郊の通勤路線である。というか、高野山の間際まではそうである。
特に河内長野あたりまでは、よく見る近郊の住宅街の車窓が見えるだけ。
が、河内長野でふと目を東に向けると、思いのほか金剛山系の山々が間近に迫っている。もっとも、その山裾にも宅地開発は広がっているわけだが。
緑も多いが家も多い。そんな車窓がしばらく続く。
さすがに、美加の台を過ぎ、トンネルを抜けると緑のほうが目立つようにはなってくる。

千早口を過ぎると、ほぼ山岳路線の様相を見せてきた。トンネルも多い。
だが、大阪のベッドタウンはまだまだ奥地にも手が伸び、林間田園都市は名の通り、ニュータウン前とした駅で、大型のマンションも目立つ。
ちなみに林間田園都市についた時点で、大阪と和歌山の県境の紀見峠を超え、金剛山系も抜け、和歌山県の橋本市に入っている。
そこから、一旦路線は山を下り、橋本駅へ向かう。橋本駅はJR和歌山線とのジャンクションである。

橋本駅でしばし、停車時間があったので、4両編成の社内を一巡りしてみたが、乗客は4~50人といったところか。
「こうや」の車両は1両の定員が少なく、50人程度なので、乗車率は25%といったところ。GW空けの平日と思えば、まあ多いほうだろう。
1列車のキャパが200人強なので、休日であれば、繁忙期でなくても乗れないことが多いという。

橋本を発車すると列車はすぐに紀の川を渡り、高野山への山登りに入り、急カーブと急勾配で登っていく。
途中で観光列車の『天空』とすれ違う。橋本ゆきの『天空』はガラガラであったが、増結して4両になっていたところを見ると、朝の高野山ゆきはかなりの利用があったものと思われる。

高野下駅を過ぎると、車窓は険しさを増す。4両編成の4両目の車内から、カーブで1~2両目が見えるほどの急カーブが連続し、勾配もかなりきついようだ。

終点が近づくと、車内放送で高野山についての説明が流れる。高野山の開祖は言わずと知れた弘法大師・空海であることは義務教育でも習ったことだが、実は天台宗の最澄と共に唐に渡っていたというのは知らなかった。

特急「こうや」は極楽橋駅まで。ここで標高538mあるが、まだここは高野山の中腹。ケーブルカーに乗り換えて、山を登っていく。

麓では小雨模様であったが、ケーブルに乗る頃には、かなりの雨量になっていた。
ケーブルの車内でも高野山についての説明が流れ、真言密教の聖地に来たのだと実感する。
ケーブルカーは程無く、標高860mの高野山駅へ。
といっても、まだまだ金剛峯寺などのある、高野山の中心部へは離れていて、さらにバスに乗り換えて、高野山の中心部へ向かう。
バスは南海りんかんバスなので、もちろん、このバスにも3Dayチケットで乗れる。

まずは「刈萱堂」を参拝。

すぐにバスがやってきたので、「奥之院」に向かってみる。バスは「奥之院」の参道の入り口まで向かうが、その界隈には大きなパーキングがあり、飲食店や土産物店が並ぶ。
クルマの場合はこの界隈が一つの入口ということになるのだろう。

中の橋会館の中にある、”はちよう”という店に入り、他人丼と胡麻豆腐のセットをランチで頂く。
味もまずまずだったが、高野山名物の胡麻豆腐は酢味噌ではなく、わさび醤油でいただくスタイル。
わさび醤油でいただくスタイルはここで初めて食べたが、胡麻豆腐自体が美味ければ、わさび醤油のほうが良いかも。

腹を満たした所で、長い参道を歩き、奥の院を参拝。
道中は墓地になっていて、著名な戦国~江戸期の大名や親鸞などの高僧、あるいは近代の大手企業の墓地も数多くある。
それらが杉の巨木に囲まれ、なんとも言えない張り詰めた空気感が漂う。

そして、最奥の空海の廟である「奥之院」へたどり着く。
ピンと張り詰めたような空気感だったが、こういうのを「パワースポット」というのだろうか。

延暦寺もそうだったが、同等、いやそれ以上のスケールを感じる空気であった。

奥の院を参拝し終え、参道を降りてくると、既に15時を回っていた。
金剛峯寺や宝物殿も見るつもりであったのだが、歩き疲れていたし、帰りも遅くなるので、切り上げることにした。
観光としては中途半端だが、弘法大師の廟を拝んだので、十分満足といったところ。
というか、京都から日帰りでめぼしいところを全部見て帰る、というのは結構な強行軍になりそうだ。

土産に胡麻豆腐と高野豆腐を買い、15:41のバスに乗り込み、16:15の下りケーブル、16:25の特急「こうや」と乗りつぎ、難波へ戻った。

下りのケーブルからは小さな滝を写真に収めた。

雨の続いた一日だったが、帰る頃になってようやくやんできた。

帰りの「こうや」から見える、キリのかかった新緑の高野山も幻想的。

しかしまあ、乗って思うがこんな険しいルート、よく鉄道を開通させたもんです。とくに高野下~極楽橋あたりは、断崖絶壁をすり抜けていくようなルートなわけですし。

そうこう思いにふけっている間に難波に到着。

ここからは、例によって淀屋橋に向かい、京阪8000系に揺られて帰路についた・・・

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