【アーカイブ】乗りつぶし日記 その42 ~神戸電鉄で三田へ~

今年も、3Dayチケットのシーズンがやってきました!今年は3月12~5月9日まで。

何度も紹介したと思うが、関西の大手民鉄はもちろん、山陽電車や神戸電鉄も使えるし、エリア内の路線バスの多くもこのチケット1枚という、大変お得な企画切符である。

今シーズンはこれを利用して、京阪神に残る、数少ない未踏期間を少しでもつぶしていく予定である。

手始めは、神戸電鉄。ほとんどの区間が未乗車なので、神戸・元町方面を散策がてら、まずは三田方面を乗りつぶすことにした。

まずは、最寄の近鉄大久保まで歩く。一応、大久保駅までの京阪宇治バス3Dayチケットが使えるのだが、さすがにバスの社内では販売していないので・・・あとは、少しでも運動を兼ねて、大久保駅まで20分の道のりを歩く。

そこで3Dayチケットを購入し、神戸方面へ向かうため、まずは大和西大寺に向かう。阪神なんば線の開通のおかげで、京都府南部から神戸へのアクセスも選択肢が増えた。といっても、普通に乗り換え案内サイトを使えば、十中八九、京都駅乗換えのJR利用を勧められる。なぜなら、新快速が圧倒的に速いから。

大久保駅から20分ほどで、大和西大寺に到着。3分の乗換えで、大阪難波行きの急行に乗ったのだが、どういうわけか阪神1000系が用いられていた。基本、阪神直通は快速急行・区間準急・普通で、急行は直通しない。難波から尼崎行きの普通にでもなるのか?阪神車の間合い運用で、近鉄線内だけを走るパターンもあるのか??と、疑問符いっぱいで乗車した。

なお、近鉄奈良線は現在、東花園以西の連続立体化工事の真っ最中。もうぼちぼち、奈良方面の路盤は完成していそうで、奈良方面の高架線移行も近いのかもしれない。

さて、疑問符いっぱいのまま乗った急行電車だが、普通に大阪難波止まりで、尼崎に行くこともなく折り返すようだった。結局、後続の快速急行を待つことに。こんなんじゃあ、西大寺で急ぐ必要はまったくなかった・・・

奈良~大阪難波間の速達列車(快速急行・急行)は10分毎で十分多いのだが、奈良~尼崎になると、快速急行しか直通していないので、実質20分毎快速急行の間に、普通区間準急尼崎まで走り、難波~尼崎間で見れば10分毎にはなっているのだが、急行から普通区間準急に接続できないダイヤになっている。

せめて布施緩急接続可能な駅構造になっていれば、急行に先行して走っている、尼崎行き列車に接続できるんだろうが・・・布施駅の構造が恨めしい。

都市間連絡の大動脈と考えると、やっぱり20分毎にしか電車がないのでは、あまりにも心もとないものである。しかも平日日中の快速急行は、阪神なんば線内は各駅停車になってしまう。なので、非常に遅い。大阪難波~三宮55分もかかってしまうのでは、あまり乗客もシフトしない。御堂筋線四つ橋線梅田に行って、本線の特急に乗り換えるほうが速いくらいだし、梅田に出てJRの新快速に乗ればもっと速い。なので、やっぱり日中も線内の快速運転はするべきで、快速急行西九条~尼崎ノンストップ。その代わり、急行を全部尼崎行きにして、こちらは線内各駅停車でもいい

こうすれば、阪神なんば線内の10分毎もキープできるし、快速急行の所要時間も短くなる。

繰り返すが、20分毎のダイヤじゃ、都市間連絡としてはハナシにならんのです。

やっぱり、布施駅の改良工事を行って緩急接続を可能にし、阪神なんば線内にも退避可能駅を設けるべきである。こんなことなら、高架で大改修工事を行った西九条駅2面4線の緩急接続可能駅にするべきじゃなかったのだろうか?空間はあるのでやろうと思えば出来たはずである。

阪神なんば線既存区間を見る限り、その中に退避駅を作るのは非常に難しい。用地がないのである。かろうじて福駅の両サイドは自転車置き場があるくらいなので、出来なくはなさそう。他の候補としては、出来島駅。ホームがやたら広い相対式になっているが、この際ホーム幅を大幅に縮小して、新幹線型の退避駅にしてしまえ、と思ってしまう。

こういったことをやらないと、現行以上の直通ダイヤは組めず、近鉄・阪神ともに経済波及効果は薄い。本命は、姫路・神戸から伊勢志摩方面への特急列車の運転であろう。伊勢志摩は魅力的な観光地であるにもかかわらず、京都・大阪はともかく、神戸方面からのアクセスが悪い。

そこで、近鉄特急車で最低でも三宮から伊勢志摩に直通すれば、観光需要は喚起できるはずなのだが・・・

あと、注文をつける点がもう一点。尼崎での接続である。

大阪方から見た場合、まず本線普通尼崎に到着し、両サイドの扉を開ける。そこに本線尼崎行き急行が追いつく。さらに、難波からの快速急行が入線し、本線急行から快速急行に、本線普通の車内を経由して、ホーム上乗換えが出来る。そこまではいいのだが、不可解なのが、本線急行が入替え線に入線するのを待ってから、快速急行が発車する点。これで、余計に難波から三宮の所要時間は延びてしまう。快速急行を先に発車させて、急行を折り返させるわけには行かないのだろうか?

結局、大久保駅からは2時間かかって三宮に到着。近鉄京都駅経由でJRを使えば、乗り換え時間を加味しても、1時間半かかる事はまずない。この所要時間の差では、ちょっと集客効果は薄い。

まず、Yahoo!とかの乗り換え案内で、スッと候補ルートに上がるようじゃないと、私みたいな乗りテツや、3Dayチケットなどで私鉄縛りの乗客以外は利用しませんよ。


元町界隈を一通り散策したあと、神戸高速新開地駅に移動し、神戸電鉄に乗り込み、三田方面を目指す。

もともとは、有馬温泉散策日帰りツアーとして計画していたのだが、日程的にちょうどあいたのと、有馬温泉の観光の時間をもう少しゆっくりとるために、先に神戸電鉄三田方面を乗り潰しておこうという算段である。

新開地駅で待っていると、やってきたのは1000系というベテラン車両

あまり、聞き馴染みの無いモーター音をうならせて発車して行く。

湊川を出ると地上に出るが、トンネルとカーブを繰り返し、山を登っていく。ただひたすら登って、登って、途中で駅にも止まりつつ、長大な菊水山トンネルを抜けて少し走ると、ようやく鈴蘭台に到着。これで、やっと六甲山を抜けたことになる。ここまで来るのに20分。さすがに、関西屈指の山岳鉄道だけあって、時間はかかる。

鈴蘭台を過ぎても、まだしばらく登りが続き、北鈴蘭台へ。そこからはだらだらと下っていき、北神急行との乗り継ぎ駅になっている谷上に到着。

谷上3面5線と大きな駅で、北側から三田方面に2線新開地方面に1線北神急行用に2線とあるのだが、データイムはなんと、新開地方面の1線と、同一ホームに面した北神急行の1線だけで、すべての列車を捌いている。なので、三田方面の島式ホームはラッシュ時を除き、ほとんど使用されていない。

北神急行も、神戸電鉄もこの区間では、データイムは15分サイクルが基本。それを絶妙に組み合わせ、北神急行の列車のタイミングにあわせて、神戸電鉄三田行き新開地行き交互に同じホームに滑り込んでくる格好になっている。そのため、神戸電鉄北神急行は非常に乗換えがしやすく、特に鈴蘭台以北の各駅新神戸・三宮方面の連絡の便が重視されていることが如実に現れていた。

さて、三田への車窓だが、山間の住宅街を縫うように、アップダウンを繰り返しながら進むわけだが、私のように京都盆地に住んでいる人間からすると、よくこんな山の中に住宅をたくさん作って、たくさん人が入るものかと、感心半分、あきれ半分といった心境である。私なら山間の住宅街のような坂が多くて不便なところに住みたいとは思わない。

大阪平野に生まれ、京都盆地に引っ越し、社会人になって京阪間を転々としたものの、基本、平地にしか住んだことの無い人間なので、丘陵地の住宅の暮らしがどんなものか、想像がまったくつかないのである。

走行しているうちに、列車は有馬口に到着。ここで下車する客と、有馬温泉方面への乗り換え客が半々といった感じだが、かなりの客がここで下車して行った。人の流動もこの先で、変わることが容易に想像できる。

案の定、有馬口を出ると、複線だった線路は単線となり、一気に住宅が見えなくなる。が、次の五社を過ぎると再び住宅も見えてくると、次の岡場2面4線の駅で、いったんガラガラになった車内に人が増え、線路も複線となり、住宅も多く見られるようになった。このあたりまで来ると、アップダウンも控えめに。

ただし、複線区間は岡場の次の田尾寺までで、そのままジャンクション駅の横山へ。ただ、ジャンクション駅とはいえど、1面2線のコンパクトな駅。三田方面複線だが、新開地方面公園都市線方面はそれぞれ単線である。

ちなみに、鈴蘭台から横山の手前、神鉄道場までは神戸市北区内を走っているのだが、人の流動はどうやら有馬口を境に、神戸市中心部に向かう流れと、三田を経由して大阪方面に向かう流れに分かれているようだ。

横山で下車し、公園都市線に乗り換える。ここでは、三田方面から新開地方面行き公園都市線方面行きが、交互にやってくるダイヤで、逆も同様に交互にやってくる。7~8分の待ち時間で、公園都市線ウッディタウン中央行きに乗り込む。

新開地からの三田行きは4両編成だったが、公園都市線のほうは3両編成が基本のようだ。

公園都市線も、横山を出て単線のまま長いトンネルに入る。長いトンネルを2つ抜けると、最初の駅、フラワータウンへ到着。ここからは明らかに複線化を見越して路盤が用意されているものの、単線のまま運用されている。

ここからの車窓は、まさしく泉北千里日生で見たニュータウンそのもので、高層マンションが林立する。が、規模は前出のニュータウンと比べると明らかに控えめ。

そのまま終点のウッディタウン中央駅に到着する。この先に延伸できそうな作りになっているのも、泉北ニュータウンなんかとダブるところではある。

ただ、圧倒的に人は少ない。帰宅ラッシュの少し前の時間帯ということもあったのだろうが、本当に駅周辺に人が少ない。

いったん改札を出てみるが、駅売店はおろか、コンビニも無い。(売店の痕跡らしきものはあったが)一応、近くに、大型ショッピングセンターがあるのだが、どう見ても鉄道利用客というより、マイカーユーザー向けで、このニュータウンは車のほうがメインのようだ。

駅周辺を見渡してみると、いわゆるハコモノや、新阪急ホテル大型マンションがあるにはあるが、広大な空き地も多く、バブルでコケた感が滲み出ているのは気のせいか。(住民の皆さん、ごめん!coldsweats01

ウッディタウン中央からは、一応三田駅方面にバスもあるようなのだが、接続がよろしくないようなので、面白くないがそのまま公園都市線を折り返す。

その折り返しで乗った電車、17:44の発車で、まだまだ明るいのだが、運転手がカーテンを全部閉めてしまった。運転手BJannoy

鉄道アナリスト川島令三氏も同じような指摘はよくしているが、まだ明るいのに車窓をさえぎってしまうような乗務員は、サービス精神に欠けると言わざるを得ない。

なお、ウッディタウン中央からの電車は三田行きなので、横山駅で乗り換えることなく、そのまま三田へ。横山から三田の車窓は、三田市の元々の中心部といったところか。

3Dayチケットを使っているので、あまりJRは使いたくないところだったが、さすがに18時も過ぎて、三田から新開地経由で京都まで戻る元気も無い。ってことで、三田から宝塚まではJRでショートカットする。神戸電鉄からJRの乗り換えは、少々通路が狭い気はするが、スムーズに乗り換え出来る。

ここからは、既乗区間を乗り継いで帰路に着く。

宝塚からは阪急宝塚線梅田に向かい、地下にもぐって御堂筋線淀屋橋へ、淀屋橋からは京阪快速特急中書島に向かい、そこからバスでの帰宅となる。

普通であれば、阪急宝塚線十三阪急京都線に乗り換えて烏丸に向かい、京都市地下鉄近鉄大久保まで戻ってくるのが王道なのだが、まず私はそのルートは使わない。まず、十三で乗り換えたら、阪急京都線の京都方面、夕ラッシュ時なので、100%座れない。座れないどころかすし詰め覚悟である。

ならば、梅田で降りて、座れるまで待ってもいいじゃないかってハナシだが、阪急京都線、私の大好きな転換クロス車が一応走ってはいるのだが、あたる確率が低い。データイムの特急であっても、ロングシートの通勤型と半々位の運用である。

一転、京阪の場合、データイムの淀屋橋~出町柳直通特急であれば、十中八九転換クロスの8000系。夕ラッシュ以降でも、20分毎快速特急は必ず8000系なので、特に帰りは快適な車両で座って帰りたいがために、このルートをチョイスするわけである。

関西の鉄道は、首都圏と違って、通勤路線であっても、座ってしまえば快適な転換クロスシートの運用が多い。その中でも京阪8000系はシートといい、車内の質感といい、関西でNo1といってもよい車両だと、個人的には思っている。

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